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くるみん認定とは?
企業が取得するメリットや認定の基準を徹底解説

1.くるみん認定とは?

 1.1 「子育てサポート企業」として認定されること

 1.2 くるみんマーク・プラチナくるみんマーク

 1.3 くるみん認定企業は増加傾向にある

 

2.くるみん認定が行われ始めた理由

 2.1 次世代育成支援対策推進法の施工

 2.2 出生数減少と働き方の関係

 2.3 仕事と子育てを両立できる環境が求められている

 

3.くるみん認定の4つのメリット

 3.1 企業イメージの向上

 3.2 人材の定着・確保に繋がる

 3.3 生産性の向上

 3.4 国や地方自治体との取引の際に有利になる

 

4.くるみん認定のための10個の認定基準

 

5.プラチナくるみん認定はくるみん認定より基準が高い

 

6.くるみん認定の手続きの流れ

 6.1 自社の現状を把握・分析する

 6.2 行動計画の策定

 6.3 行動計画の公表・届出

 6.4 行動計画を実施する

 6.5 くるみんの認定を申請する

 

7.くるみん認定で働きやすい職場環境を

くるみん認定とは?
企業が取得するメリットや認定の基準を徹底解説

あなたは「くるみん認定」という言葉を知っていますか?

くるみん認定とは、女性が長く働ける仕組みや環境などが整っていると認められた企業のみが与えられるマークになります。

 

今回は、「くるみん認定」「プラチナくるみん認定」の概要や企業が取得するメリット、認定制度や、メリットなどを解説していきます。

1.くるみん認定とは?

くるみん認定とは、厚生労働省より「子育てサポート企業」として認定した制度のことです。

認定されるとくるみんマークが付与されます。商品やホームページなどに掲載することができるので企業イメージの向上にも繋がります。

くるみん認定とは、具体的にどういったものなのか解説していきます。

1.1 「子育てサポート企業」として認定されること

くるみん認定は、仕事と子育ての両立ができる環境づくりに取り組んでいる企業が、厚生労働省からの認証で「子育てサポート企業」として認定する制度となります。

 

認定をもらうには、10個の認定基準を満たす必要があります。

(※10個の認定基準については後ほど解説しております。)

 

ちなみに、名前が「くるみん」になった理由としては、赤ちゃんを包む「おくるみ」と「職場、会社ぐるみ」で仕事と子育てを両立できるように整えていこうという意味が込められています。

1.2 くるみんマーク・プラチナくるみんマーク

くるみん認定を受けると、くるみんマークの利用が可能になります。くるみんマークには、通常のものと「プラチナくるみんマーク」というものがあります。

 

通常のくるみんマークは、子育て支援など一定の基準を満たした企業に対して与えられるマークです。

 

そしてプラチナくるみんマークは、くるみんマークよりも、仕事と子育ての両立が取りやすい環境づくりをさらに高い水準で取り組んでいる企業を対象としているものです。

 

レベルの高い基準を求められることからプラチナくるみん認定は、日本での子育てサポートによる認定の中でトップレベルの認定となっています。

1.3 くるみん認定企業は増加傾向にある

くるみん認定企業は、年々増加傾向にあります。2008年の3月末では428社が認定を得ていたのに対し、翌年の2009年は652社、2020年の3月末では3312社が認定を得ている状況です。

 

ちなみにくるみん認定の上位認定であるプラチナくるみん認定は、2016年の3月末で79社だったのに対して2020年の3月末では367社となっています。

 

くるみん認定もプラチナくるみん認定も、共に増加傾向にあることから、仕事と子育ての両立を支援する企業が日本国内に広がっていることがわかります。

2.くるみん認定が行われ始めた理由

くるみん認定制度が始まった理由はなぜでしょうか?理由や背景を解説していきます。

2.1 次世代育成支援対策推進法の施行

日本は近年、急激な少子化が進行しています。

 

次世代育成支援対策推進法はそんな少子化問題に対して、今後の日本を背負っていく子供や今後生まれてくる子供たちが健康で無事に生まれ、安心安全な環境のもとで成長できるように環境を整えていこうと2005年から始まったものになります。

 

次世代育成支援対策推進法が施行されたことにより、仕事と子育てを両立できるように働く環境を整えるために「一般事業主行動計画」の届けが義務となりました。

 

ですが、義務化されても守られなかった際の罰則が特にないため、効果が表面化しにくいという問題が発生したのです。

 

そのため、仕事と子育てを両立できるように働く環境を整えるための取り組みにあたって、一定の基準を定めました。それを満たした企業を「子育てサポート企業」と認定し、くるみん認定が生まれました。

2.2 出生数減少と働き方の関係

日本ではここ数年ずっと言われている「少子化問題」があります。

厚生労働省が出す「人口動態統計」によると2021年の出生数は約84万人でした。この数字は、人口動態統計が始まった1899年以来最少となる結果でした。

少子高齢化が今後も進むことで、人口減少も問題の1つとして挙げられています。

2000年では約1億2700万人だった人口に対して、2030年では1億1600万人にも減少すると推測されています。

少子化の理由には、子供を持たない夫婦が増えてきていることが挙げられます。企業の子育てに対するサポートが手薄なことで、子育てと仕事の両立が難しいことから、世の中の夫婦は子供を持たないようになっているのです。

2.3 仕事と子育てを両立できる環境が求められている

昨今では、世帯所得の減少などにより共働きとなる家庭がとても増えています。

子育てをするにあたってサポートができる環境が整っていない企業が多く、仕事と子育ての両立が難しくなっており、子供を持たない夫婦が増えているのです。

そんな中、少子化を抑えるために考えられたのが「くるみん認定」になります。

3.くるみん認定の4つのメリット

将来の日本のために始まったくるみん認定ですが、企業がくるみん認定を取得することでどのようなメリットがあるのでしょうか?

今回は大きく分けて4つのくるみん認定によるメリットを解説していきます。

3.1 企業イメージの向上

くるみん認定は、子育てサポートをしている企業です。認定されることによりマークが付与されるので、ホームページや商品、広告などに掲載することが可能になります。

そのため、企業のお客様や取引先、今後入社を考えている方々へ、「子育てに理解があり、子育てを支援する環境が整っている企業」といったアピールができるようになります。

今の時代、子育てと仕事の両立ができるというのは、イメージ向上にピッタリな内容になります。

事業を発展させていくためにイメージはとても大切になります。ちょっとしたイメージで求人数や売上等が大きく関わってくるほど重要です。

3.2 人材の定着・確保に繋がる

くるみん認定を受けている企業ということは、仕事と子育ての両立についてサポートができる企業ということです。

子育てで就職に困っている方などに寄り添い、働きやすい環境を提供できたり、安心した環境を提供できたりするということです。

最近では、仕事を探す条件の1つとして「育児に関心のある会社なのか」が重要視されるようになっています。くるみん認定を受けているということは、育児に関心のある会社ということで人材の定着や確保につながるでしょう。

3.3 生産性の向上

くるみんマークの認定基準の中には、「労働時間」に関する内容が含まれています。

認定を得るためにはこれらを満たす必要があるので、くるみん認定されている企業は過度な残業がなかったり、できるだけ短い時間で仕事に取り組んだりなど、仕事が大きな負担にならないようになっています。

長くダラダラと仕事をするのではなく、くるみん認定によって短い時間での労働の取り組みが行われているので、高い生産性を保って仕事を進めていくことができるようになっています。

3.4 国や地方自治体との取引の際に有利になる

企業によっては国や地方自治体と取引をする場合もあるでしょう。

 

先ほどメリットで紹介した「企業イメージの向上」にも似ていますが、国や地方自治体と取引する際に、くるみん認定されている企業となればイメージが良くなり、取引などで有利に働くケースもあります。

4.くるみん認定のための10個の認定基準

くるみん認定を受けて、「くるみんマーク」が付与されるためには10個の認定基準を満たす必要があります。

どのような認定基準があるのか確認していきましょう。

①適切な行動計画の策定

 誰もが自身の力を十分に発揮した企業内の環境を作っていくために、行動計画が必要になります。

 

②行動計画の期間が2年以上5年以下

 行動計画の期間は2年から5年で収まるようにしましょう。

 

③計画に定めた目標を達成する

 ①で作った行動計画の実施を行い目標を達成させる必要があります。達成できたら証明できる資料と一緒に申請をしましょう。

 

④行動計画の周知

 行動計画を策定したら3ヶ月以内に従業員や外部への公表を適切に行いましょう。

 

⑤計画期間内に男性従業員の育児休業もしくは育児休暇を1人以上に取得させる。

 計画期間内にパートや派遣、契約社員等を含めた男性従業員が育児休業もしくは育児休暇を1人以上取得している必要があります。

 

⑥計画期間内に女性従業員の育児休業もしくは育児休暇取得率が70%以上である。

 計画期間内にパートや派遣、契約社員等を含めた女性従業員が育児休業もしくは育児休暇を取得する割合が7割以上必要です。

 

 求め方としては、「計画期間内に育児休業もしくは育児休暇取得した割合=計画期間内に育児休業もしくは育児休暇取得した人数÷計画期間内に出産した人数」で表すことができます。(※小数点第一位以下は切り捨てになります。)

 

⑦労働時間の短縮、もしくは始業時刻の変更する措置

 3歳から小学入学前までのお子さんを育てている従業員には、労働時間の短縮や始業時刻の変更する措置が必要になります。

 

⑧3つのうちどれかの措置を実施する

 ・所定外労働削減の措置

 ・年次有給休暇の取得の措置

 ・働き方の見直しや労働条件の整備

 

これらのいずれかを実施しましょう。

 

⑨労働時間に関する措置

 行動計画期間が終了する日までに

 

 ・従業員の時間外労働時間、休日労働時間が月に45時間未満

 ・従業員の月平均時間外労働時間が60時間を超える従業員がいない。

 

 この2つを満たす必要があります。

 

⑩法令に違反することがない

 労働基準法や育児や介護休業法などに関する重大な違反がないように注意しましょう。

 

5.プラチナくるみん認定はくるみん認定より基準が高い

プラチナくるみん認定の基準は、くるみん認定よりさらに高い基準値が求められます。

 

 ①育児休業を取得した男性従業員が30%以上または、育児休業等の休暇を使用した男性従業員が50%  以上、育児休業を取得した男性従業員が1人以上。

 ②時間外労働時間の削減や有給休暇取得の促進などの対策を行いながら数値目標を定め達成する。

 ③出産した女性労働者の90%が出産後1年後も企業に在籍している、または、出産したもしくは出産予定の女性労働者の70%が1年後も企業に在籍している。

 ④育児休業中や育児をしている女性労働者が将来的にも仕事で活躍し続けられるような環境づくりやスキル向上の計画と実施を行う。

 ⑤労働者の時間外労働時間や休日労働時間の月平均時間の公表を行う。

 ⑥時間外労働時間の月平均が60時間以上になっている労働者の数を公表する。

 

プラチナくるみん認定を取得するには、くるみん認定の基準を満たしたうえで、上記6個の基準を満たす必要があります。

6.くるみん認定の手続きの流れ

くるみん認定のメリットや基準について解説しました。

 

ここからは、くるみん認定を実際に取得していくために必要な手続きの流れを解説していきます。

6.1 自社の現状を把握・分析する

まずは、企業内で仕事と子育ての両立のサポートを行うにあたって、どのようなことが障害になっているのかを把握しましょう。

また、

 ・現状どのくらいの人数が結婚や出産をきっかけに退職しているのか

 ・子育てを行っている従業員はどのくらいいるのか

 ・現状の子育てサポートについてどのように感じているのか

 ・勤務時間についてどのように考えているか

など、くるみんの認定基準を満たすためにも現状はどのような状況になっているのか把握と分析をすぐに行いましょう。

6.2 行動計画の策定

自社の現状の把握と分析が完了すると、認定基準を満たすための課題が具体的に分かります。

現状の課題に優先順位をつけ、どのくらいの期間でどのくらい改善するのかを決めていきましょう。そして、行動期間や目標、行動内容を具体的に決めていきましょう。

6.3 行動計画の公表・届出

行動計画が決まった後は、メール等で従業員に知らせたり、ホームページ等を活用して外部にも公表したりする必要があります。

どのような目標を掲げて、どのような行動を起こしていくのかなど、具体的に公表を行っていきましょう。

公表した後は、都道府県労働局へ届出が必要です。

6.4 行動計画を実施する

行動計画の決定や公表が完了したら、実際に行動計画を実施しましょう。行動計画を元に、課題や問題点を改善し、目標達成を目指していくことが重要です。

6.5 くるみんの認定を申請する

行動計画の実施を行い、目標を達成することができたら、再び都道府県労働局へ申請を行います。

申請する際には、目標を達成した証拠になる書類や、行動計画を外部へ公表、従業員等への周知をした証拠となる書類等をも準備する必要があります。忘れずに用意するようにしましょう。

申請した内容が通れば子育てサポート企業として認定され、くるみん認定が受けられます。

7.くるみん認定で働きやすい職場環境を

くるみん認定のメリットや取得するための基準や流れなどを解説しました。

仕事と子育ての両立が求められる時代になり、個人の働き方も大きく変わってきています。企業としては、ますます従業員の子育てサポートについて考え、取り組みを実施する必要があります。

くるみん認定を取得することで、企業のイメージが格段に上がるだけでなく、従業員たちも安心して働けたり、作業の生産性が上がったりと、メリットが豊富にあります。

くるみん認定を取得するには自社の見直しが必ず必要になります。その際に現状の会社としての伸びしろ部分を見つけて改善することで、より良い会社づくりにも繋がるでしょう。

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